「バートラム・ホテルにて」アガサ・クリスティー著、書評&ラブレター。毎日の新しい日を喜ぶミス・マープル、とてもすてきです！

私はずっと、ミス・マープルに「詮索好きでおせっかいなお年寄り」というイメージをもっていました。

ところが、違ったのです。

すてき、チャーミング、ポジティブ、

こんな形容がぴったり。

人の話を聞くのが上手だし、必要な情報を聞き出すのも上手。

聞き出すのが上手というところが、詮索好きでおせっかいというイメージになったのではないでしょうか。

聞き出すのが上手なのは、人の心理を読んだり想像することに長けているからです。

人間という存在の哀れさをあたたかな心で受け止め、いつでもありのままの姿をとらえて判断しようとしています。

悪と戦う勇気、行動力もあります。

ミス・マープルは高年齢だし、全身いつも元気いっぱいというわけでもありません。

でも、自分のできるやり方で、気持ちも体も前向きに保ち続けています。

「バートラム・ホテルにて」には、こんな描写があります。

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「また新しい日ね」とミス・マープルはひとりごとをいって、いつものおだやかなよろこび方で、今日へのあいさつをする。

また新しい日……何が起こるかわからない新しい日。

（引用ここまで）

すてき！！

私も毎日が新しい日と思って過ごしているのですが、

「また新しい日ね」

このひとりごともさっそく取り入れました。

ミス・マープルには、朝の日課があります。

そのひとつが編み物。

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はじめはのろい。

というのは、起きたてのころにはリューマチの指がかたくなっているからだ。

が、間もなくスピードが出てきて、痛い指の硬直も消え去る。

（引用ここまで）

そう。調子が悪いところがあっても、グチグチ言うより自分のできる対処を行います。

喜ぶことを見つけたりつくったりしながら、いきいきと過ごしているのです。

すてきだ！ミス・マープル！

いいなと思う人の振る舞いを見習いたいですね。

どんどん真似したいですね。

私もそうします！

というわけで。

「バートラム・ホテルにて」の書評を兼ねた、ミス・マープルへのラブレターでした。

ありがとう、ミス・マープル！

アガサ・クリスティーの作品はとってもおすすめです。

話はおもしろいし、登場人物は魅力的。

私は読むと、頭がすっきりと整理されてくるんです。

バートラム・ホテルにて
アガサ・クリスティー
乾慎一郎　訳
早川書房
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バートラム・ホテルにて (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) | アガサ・クリスティー, 乾慎一郎 |本 | 通販 | Amazon

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