読むか読まないかで、これから先の人生が変わるような本に出会えると、うれしくなる。
『死体と話す』は、まさにそんな1冊だ。
私は、なぜかはわからないけれど、こういう本が好きだ。
内容は、アマゾンの紹介を見てもらえればと思う。
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死体と話す: NY死体調査官が見た5000の死 | バーバラ・ブッチャー, 福井 久美子 |本 | 通販 | Amazon
読んだ後、一気にノートに記録する。思ったことを書く。
ここでは、いくつかピックアップしてみる。
神には人が考えるような合理性はない。
これは私が思ったことだ。
「神がいるなら、どうしてこんなことが起きるのだ」という疑問は、昔から存在する。
この本に挙げられている「死」も、そんなものが多いと感じた。
私は神を信じるクリスチャンだけれど、「神には人の考える合理性がない」という自分なりの答えに、なぜか慰められる。
この本は、そんな私の気持ちを励ましてくれるのだと思う。
著者が悲惨な現場の後、同じ場にいた警官たちと一緒にいたくなる、と描写している場面がある。
同じ体験をした人たちと一緒にいることそのものが、慰めになるのだろう。
もしその場でとてつもなく孤独だとしたら、それは絶望であり、とても悲しいことだと思う。
大規模な災害や人災のような、自分ではどうしようもない出来事の中で、人は「自分がコントロールできること」に執着するという。
たとえば、部屋の家具の配置などだ。
ある人がそういう状態になり、一緒に働く人たちとの共有スペースなのに自分が気に入るように家具を固定してしまう描写があった。
他の人たちは不満だ。
けれど、そうすることが、その人にとっては生きるための手段だったのだろう。
コントロールできること、それが適切にできていると感じられることは、人にとってとても大切なことではないだろうか。
一方で、「死」は、そうはいかない場合がほとんどだ。
だからこそ、逆に私は死を描いたリアルな話に惹かれるのかもしれないと、ふと思った。
死の描写(遺体を含む)などが苦手な人にはおすすめできないけれど、何か惹かれるものを感じる人にはぜひ読んでみてほしい。
普段、私は同じ本を読んだ人とその本について語りたいとまでは思わないことが多いけれど、『死体と話す』は読んだ人と話してみたいと思った。
まさに、「あなたと話す」だ。
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『死体と話す』
バーバラ・ブッチャー著
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