~招かれたら、行くぜ~
カエル「この本の面白さを、3行以内で述べよ。採点する」
まりこ「なんであんた、そんな偉そうなん」
カエル「ここの実権はボクが握った。だから」
まりこ「…あ、そう。いいけど。この本はね、英国王室にお茶会に招かれた時のために、用意したのよ。どうだ参ったか!」
カエル「招かれるわけ、ないじゃん」
まりこ「ふん。ほんとは、見てるだけで楽しそうだったから」
カエル「で、楽しかったの?」
まりこ「うん。楽しかった。雰囲気が、楽しい」
カエル「なんだよ雰囲気って」
まりこ「なんかねー、ワタシ流に表現すると、、、こんな感じ」
小学生だった頃、台所の本棚にある料理本やマナー本を持ち出し、
部屋の隅っこで1人読んで満足する。
時代が時代なので、写真の印刷技術も今ひとつで、
写っているお菓子の色もくすんでいるけど、眺めているだけで何かドキドキする。
「キレイなものが見たい気持ち」と、もう1つ。
「オトナへの階段を上っているような」今思えば、それは知識欲。
まりこ「そーいう雰囲気なんだよねー」
カエル「本をこっそり持ち出してオトナへの階段て、なんかやらしーなぁ」
まりこ「何言ってんだカエル。じゃあカエル、クイズだよ。
焼き菓子のスコーンに塗るのは、ジャムが先でしょうか? クリームが先でしょうか?」
カエル「スコーンと分かりませーん」
まりこ「宿題ねっ」