いわば「何かが降りてきた」から
記事を書いた。
その人にとって
ブログを書くという行為は
自分自身のカウンセリングだ。
だから、その人から
ブログを取り上げることは、
命を取るに等しい。
大げさか？
そんな人に、ある事情が生じた。
その人は、公開しシェアもした記事を
いったん引っ込めた。
その後、別の記事を書いた。
公開した。
再び事情が生じた。
その人は、もう何もしなかった。
その人は、
あぁまただ、と
自分に対して思った。
ある事情が生じた時に
なんだか面倒になり、
記事をいったん引っ込めてしまったこと。
もともと、何かが降りてきたから書いた。
それに、その人の心には
どうしても必要だったから
書いた記事だ。
公開、シェアする時には
一定の覚悟をもってしているのだ。
オマエは、その覚悟を
自分で捨てるのか？ と。
結局、いつもそう。
その繰り返しなのではないか、と。
なんでもかんでも
思うことや悩み苦しみを
ぶちまければいいというものではない。
そんなふうに思ったことなど、
ただの一度もない。
誰かを傷つける意図もない。
自分を悲劇の主人公の位置に
置きたいなんてことも
想像したことすらない。
これらすべて、
ほんのちょっとでも
そうしたいと思ったことがあるならば、
もうとっくに
そうしていたはずではないか？
やっと見つけたブログで、
やっと自分を偽らずに語っているのに、
それでも「本当」はなかなか言えずに
それでもブログに心救われて
時間が過ぎ
ようやく記事にできて
記事を自分で眺めると
何か少しいい意味で
突き放して自分を見ることができるな、
と思い
すでに10年以上
自分にとっての不可能に挑戦し続けて
疲れきっていた心が
慰められたような気がしていたのに。
その価値を、わかっているのか？
自分でその価値を、手放すのか？
発信し、形にし、
自分の目で見つめる。
どんなにある種の慰めを
もたらすことだろう。
「そうだ、私はすでに
自分にとっての不可能に
挑戦し続けていたんだ。
10年以上も。
ほぼ、誰にも知られずに。
ひとりで、重荷を、かかえたまま」
すげー。
なんだかすげー？ 私。
と、その人は初めて自分を
なんだかすげーかも？ と
思えたのだ。
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